侮辱表現を含むブログ記事に対する削除申立

  • ブログ記事に対し、卑語を使い自身が言及されており侮辱に相当するとして削除申立あり
  • ブログ作者に意見照会を行ったところ返信はなくブログ作者により自主的に削除された
  • その後、同一のブログの異なる記事で、別の人物に対し同一の表現での言及があり、言及された人物より再度削除申立が行われた
  • 削除申立を受け自主的に削除を行ったにもかかわらず、同様の内容を再度投稿する行為は、はてな利用規約第6条(禁止事項)3-e に相当し、はてな情報削除ガイドライン「その他迷惑行為」の項においても削除対象と定めている
  • 本件については、言及対象が異なるため、過去に自主削除した記事と文脈が異なる可能性を考慮し、即時削除を行わず注意勧告とともに意見照会を行い、反論を受け付ける旨を伝えた
  • その後、発信者からの直接の返信はなくブログ内で申立内容が開示されていることが確認され、記事内容から嫌がらせを意図して投稿されていることが明確と判断したため、サービス全域の利用を停止した
本対応に関する考え方
  • はてな情報削除ガイドラインでは、表現の自由を尊重する観点から、侮辱に相当する可能性がある表現についても、原則としてその理由のみでの即時の削除は行わず*1、それにより権利を侵害されたとする者から削除申立を受けた際には、発信者に意見照会を行った上で削除の可否を決定することとしている
  • このような方針で運営を行うにあたり、意見照会は、発信者に対して表現の意図を確認し正当な反論を受け付けるプロセスとして特に重要であり、発信者が自由な表現を行うにあたって、その表現が権利侵害情報に相当しない根拠を説明することを求めている
  • 意見照会に対し、発信者が説明や反論を行わず自主的に削除を行った後で、同様の表現を再度投稿した場合、自身の責任を回避した上で不適切な表現行為を継続しているということになる。これは健全なサービス運用の妨げとなるため、規約、ガイドラインで禁止している
補足:申立内容の開示について
  • 削除申立内容のブログなどでの開示について、通常は個人情報にかかわる部分を除いて開示を認めているが、申立者が非開示を希望する場合や、申立内容自体に機密性のある情報を含む場合など、開示が望ましくない場合、意見照会にあたって申立内容の開示を控えるよう、はてなから個別に要請することがある
  • この要請についても反論は受け付けており、例えばブログの公正な運営にあたって削除理由を明確とする必要がある場合など、発信者、申立者との協議により情報開示を認めることがある
  • 本件においては、開示を控えるよう要請を行ったにもかかわらず無断で申立内容が開示されており、同様に当社が不適切と判断する行為に相当すると判断した

*1:人力検索など一部サービスを除く